■Ⅰ期 (嘔吐がなく、症状もない間期)
この時期は、普段と変わらず元気であり、普段と変わらない生活が出来ます。
偏頭痛がある場合は、次の発作の原因となりやすいので、予防薬(プロプラノール、サイプロヘプタジンなど)を服用しましょう。また、同様に逆流性食道炎や、慢性副鼻腔炎も引き金になりますので治療が必要です。早朝に発作を起こす場合は、睡眠中の空腹が誘因となるので、長時間エネルギーが補充 できるコーンスターチを就眠前胃に摂取することも有効だと考えられています。精神的・身体的ストレスに対しては、心理カウンセリングが発作の回数を減らすのに有効です。
■Ⅱ期 (発作の前兆が現れる時期)
CVSの患者は、発作が起こった場合、なんとなく発作が来そうだ、ということが分かります。このⅡ期は患者によって長さがまちまちで、数分~数日の開きがあります。この時期を早めに察知して、発作の兆候を抑え、次のⅢ期につながらないようにすることが、この時期に出来る予防法となります。
具体的な前兆は、個人差はありますが、寒気・顔のほてり・腹痛・頭痛・汗・震え・動悸・呼吸が荒くなる・光や音に敏感になる、といったものがあります。
□v.s.吐き気:【ゾフラン(キツい薬です。)】【プロメタジン】
□v.s.不安 :【ロラゼパム】【アルプラゾラム】
□v.s.腹痛 :【イブプロフェン】【ジラウジッド】
□v.s.頭痛 :【イブプロフェン】【トリプタン】
■Ⅲ期 (嘔吐発作期)
激しい嘔吐が続く時期で、最も苦しい時です。発作に伴う頭痛や腹痛もこのときがピークです。(できれば静かで暗い部屋で)横になって安静に寝ておくのが一番です。できるだけストレスを与えないようにしてください。
また、嘔吐を繰り返すため、脱水症にならないように注意してください。 吐いて大部分はもどしてしまうとしても、清涼飲料水などで水分補給だけはしっかりとするようにしてください。あまりにも頻繁に嘔吐する場合は、点滴が必要になります。また、嘔吐が来ない場合でも、ツバがよく出るので、寝ている傍らに洗面器などを置いてあげ、いつでもツバが吐けるようにしてあげてください。
■Ⅳ期 (回復に向かう時期)
空腹感や食欲が戻ってくると、発作が回復している証拠になります。患者本人と相談して、まずは食べやすいものを食べさせてください(アイスやゼリー、うどんなど)。発作直後は、体重が大きく減っていたり、ナトリウムやカリウムといった電解質が不足しているので、補うよう注意してください。
このページは、CVSA UKに掲載されているDr.Fleisherのガイドラインを簡単にしたものです。